比企谷八幡「このままじゃ餓死しちまうし、雪ノ下、お互いの唾液でも飲むか」

比企谷八幡「このままじゃ餓死しちまうし、雪ノ下、お互いの唾液でも飲むか」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:23:33.36 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「(静寂が辛い・・・)」

 

八幡「(聞こえるのは、雨の音と車のエンジン音・・・)」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:27:25.18 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・雪ノ下、頼むから何か喋ってくれ」

 

雪ノ下「あら、急にどうしたのかしら?」

 

八幡「折角のドライブなんだ、少しくらい会話を・・・」

 

雪ノ下「引きこもり谷君の声を聞くと、私の蝸牛が破壊されてしまうわ」

 

八幡「俺は一体何者なんだ?」

 

雪ノ下「人間でないことは確かね」

 

八幡「おい」

 

 

 

 

 

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:30:25.96 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・雪ノ下、お前は寡黙を愛しているか?」

 

雪ノ下「急になに? 嫌いではないけれど」

 

八幡「そうか・・・」

 

雪ノ下「えぇ・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:33:55.13 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・そういえば、この間な」

 

雪ノ下「・・・?」

 

八幡「由比ヶ浜に会ったんだよ」

 

雪ノ下「そう・・・どこでかしら?」

 

八幡「駅前のサイゼだ」

 

雪ノ下「比企谷君、貴方本当にサイゼリアが好きなのね」

 

八幡「当たり前だ」

 

 

 

 

 

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:37:51.78 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「それで、店内で由比ヶ浜を見つけたは良かったんだが」

 

八幡「俺が声をかけても、ガン無視でな・・・」

 

八幡「結局、会計を済ましてそそくさと外へ行ってしまったんだ」

 

雪ノ下「自業自得ね。きっと比企谷君が近寄っただけで、由比ヶ浜さんは気分を悪くしたのだわ」

 

八幡「俺はテロなのか? ん?」

 

雪ノ下「・・・何か原因があるはずよ。胸に手を当てて、しっかりと考えてみてはどうかしら?」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:42:07.30 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・わかんねーよ」

 

雪ノ下「そう・・・」

 

八幡「雪ノ下、お前もわかっているだろう?」

 

八幡「由比ヶ浜とは、卒業式の後で返事をしたって」

 

雪ノ下「えぇ・・・」

 

八幡「由比ヶ浜を泣かせてしまったのは事実だが」

 

八幡「今でも連絡を取り合っているだろーが」

 

八幡「何も問題はないはずだ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:45:36.89 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「・・・ねぇ、比企谷君」

 

八幡「あ?」

 

雪ノ下「どうして、貴方は私を選んだのかしら?」

 

八幡「今更何を言っているんだ?」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・2人で決めたことだろ」

 

雪ノ下「えぇ、そうね・・・」

 

 

 

 

 

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:47:40.42 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・比企谷君」

 

八幡「ん?」

 

雪ノ下「私も・・・この前由比ヶ浜さんに連絡をしたの」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:50:07.52 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「この前と言っても、随分前から連絡はしていたのだけれど」

 

雪ノ下「最近になって・・・全く・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「そうか・・・雪ノ下もか」

 

八幡「珍しいな、お前ら仲が良いのに」

 

八幡「喧嘩でもしたのか?」

 

雪ノ下「・・・いいえ」

 

八幡「・・・そうか」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:52:09.56 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・雨、だんだん激しくなってきたな」

 

雪ノ下「えぇ、そうね・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「雪ノ下、お前少し顔色が悪いぞ?」

 

八幡「大丈夫か?」

 

雪ノ下「私は大丈夫よ」

 

雪ノ下「気にしないで」

 

八幡「・・・おぅ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:54:49.95 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「・・・俺達、高校を卒業してもう3年が経ったんだな」

 

雪ノ下「急にどうしたのかしら?」

 

八幡「急にふと思いついたんだ」

 

八幡「最近、よく高校時代のことを考えているんだ」

 

八幡「俺の下ことは、正しかったのか・・・とか」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 01:57:31.83 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「奇遇ね、私もだわ」

 

八幡「そうか」

 

雪ノ下「比企谷君と一緒だなんて、虫唾が走るにも程があるわ」

 

八幡「お前は比企谷家に何か恨みでもあるのか?」

 

雪ノ下「貴女単体の問題よ」

 

八幡「せめて個人と言え。人ですらないのか、俺は」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:02:04.21 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・高校時代どころか、よくそれよりも昔のことも考えるんだ」

 

雪ノ下「えぇ・・・」

 

八幡「どれも碌(ろく)なことはなかったが」

 

八幡「それでも、楽しかったな」

 

雪ノ下「そう・・・良かったわね」

 

雪ノ下「やっぱり私達、似た者同士なのね」

 

八幡「・・・急にどうしたんだ?」

 

雪ノ下「いえ・・・そう思ったの」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:05:10.53 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「比企谷君は、今までで楽しかった時期はいつかしら?」

 

八幡「・・・また唐突に」

 

八幡「雪ノ下、どうしたんだ? さっきからなんか様子がおかしいぞ?」

 

雪ノ下「貴方に言われたくはないわ」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「いいから、答えて」

 

八幡「・・・高校時代だよ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:09:11.07 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「正直、小・中は思い出したくない」

 

八幡「高校も、辛いことが多かったが」

 

八幡「中々興味深いこともあった」

 

雪ノ下「社会不適合者の貴方にとっては、当然の仕打ちだと思うのだけれど」

 

八幡「雪ノ下、泣くぞ? 小町の胸に顔埋めるぞ?」

 

雪ノ下「近寄らないでちょうだい。シフトを?(も)ぐわよ?」

 

八幡「やめてください、それがないとシフトチェンジできません」

 

 

 

 

 

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:11:13.54 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・まぁ」

 

雪ノ下「?」

 

八幡「高校は・・・雪ノ下と、由比ヶ浜がいたから」

 

八幡「楽しかったのかもな」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・貴方、本当に比企谷君?」

 

雪ノ下「貴方も、そんなことを言うようになったのね」

 

 

 

 

 

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:14:36.59 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「おかしいか?」

 

雪ノ下「えぇ・・・正直、違和感しかないわ」

 

八幡「・・・そうか」

 

八幡「お前みたいな人間に会ったのは、初めてだったんだ」

 

八幡「少しは興味も湧いた」

 

八幡「実際に、奉仕部で過ごした時間は、楽しかった」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「また・・・あの頃に」

 

八幡「戻りたいな」

 

雪ノ下「えぇ・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:16:41.25 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「由比ヶ浜がバカみたいな声だして」

 

八幡「お前は紅茶を淹れて」

 

八幡「先生が俺を叱って」

 

八幡「戸塚が可愛くて」

 

八幡「そんな、毎日」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:20:12.17 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「また暗くなってきたな」

 

八幡「ライトの向き・・・真っ直ぐにするか」パチ

 

雪ノ下「対向車の運転手にとっては、顰蹙(ひんしゅく)だと思うのだけれど」

 

八幡「誰もいねーよ」

 

八幡「それにしても、この道走っているの俺達だけなんだな」

 

雪ノ下「そうね・・・ちょっと不気味かも」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:21:26.49 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「ライト、壊れたか・・・?」

 

八幡「車検には出したんだが・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「前がよく見えん」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:24:47.58 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「雨、止まねーな」

 

雪ノ下「そうね」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「雪ノ下、やっぱりお前顔色悪いぞ」

 

八幡「それも、さっきよりも」

 

雪ノ下「・・・そんなことはないわ」

 

八幡「一旦車を止めるぞ。具合悪いか?」

 

雪ノ下「具合は悪くないわ。それよりも」

 

雪ノ下「車は止めないで良いわ。そのまま走って」

 

八幡「そうか?」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・わかった」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:27:24.06 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」ペラ

 

八幡「・・・ダッシュボード開けて」

 

八幡「何を見ているんだ?」

 

雪ノ下「自動車教習所の教科書よ」

 

八幡「どうしてまた・・・」

 

雪ノ下「・・・なんとなく」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:30:41.99 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「こんな雨の日は」

 

雪ノ下「ハイドロプレーニング現象に注意って」

 

雪ノ下「この本に書かれているわ」

 

八幡「おい、いますぐそいつを仕舞え」

 

八幡「演技が悪いぞ」

 

雪ノ下「運転席側のエアーバッグだけ、作動しないように」

 

雪ノ下「細工しておいたわ」

 

八幡「おい」

 

雪ノ下「姉さんが」

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「冗談は止めろよ」

 

雪ノ下「ゴメンなさい」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:33:40.11 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「・・・そういやさ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「俺達、なんでドライブなんてしているんだっけ?」

 

雪ノ下「・・・さぁ」

 

八幡「そもそも、どこに向かっているんだ? 俺達」

 

雪ノ下「・・・不覚にも、私も忘れてしまったわ」

 

八幡「・・・そうか」

 

八幡「まぁ・・・こういうときがあっても、良いよな」

 

雪ノ下「えぇ・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:36:14.27 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・前輪がなんかおかしい」

 

八幡「ハンドルが変だ」

 

八幡「(空気圧高くし過ぎたか?)」

 

雪ノ下「比企谷君」

 

八幡「あ?」

 

雪ノ下「気の所為よ」

 

雪ノ下「そのまま走って」

 

八幡「・・・おぅ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:40:36.50 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「・・・比企谷君って、スポーツカーが好きなのね」

 

八幡「あ? あぁ・・・この車、少し年式が古いから」

 

八幡「安かったんだ」

 

八幡「維持費はかかるけどな」

 

雪ノ下「マニュアル、難しくない?」

 

八幡「そんなことはないぞ」

 

八幡「未だに、エンストはするがな」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:44:46.24 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「比企君、少し暑くないかしら?」

 

八幡「そうか? ヒーターの温度下げるぞ」カリカリ

 

雪ノ下「ふぅ・・・ふぅ・・・」

 

八幡「雪ノ下、大丈夫か?」

 

雪ノ下「えぇ・・・」

 

八幡「・・・?」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:46:46.77 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「それにしても」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「俺達、いつまで運転しているんだろうな」

 

雪ノ下「・・・わからないわ」

 

八幡「そうか」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・こんなときがあっても、悪くないわ」

 

八幡「あぁ・・・」

 

八幡「そうだな」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:49:05.07 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「なんだか少し、焦げ臭いわね」

 

八幡「悪い、この車」

 

八幡「買ったときからこうなんだ」

 

八幡「時々こうして」

 

八幡「臭うときがあるんだ」

 

雪ノ下「そう」

 

雪ノ下「大丈夫なの?」

 

八幡「あぁ、大丈夫だろ」

 

雪ノ下「そう」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:52:10.49 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「・・・さっき、由比ヶ浜さんにメールを送ったのだけれど」

 

雪ノ下「まだ返信が来ていないわ」

 

八幡「由比ヶ浜も忙しいんだろ」

 

八幡「あいつ、そこそこ良い大学に入ったからな」

 

雪ノ下「えぇ・・・でも、随分前から連絡しているのに」

 

雪ノ下「まだ返ってきてなくて」

 

雪ノ下「私、何かしたのかしら・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:53:36.38 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「私、本当にどうしてなのか、わからなくて」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「気にするな」

 

八幡「それはお互い様だ」

 

八幡「俺と・・・お前の」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:56:22.32 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「・・・ん?」

 

八幡「なんでミラー、ブッ壊れているんだ?」

 

八幡「気づかなかった」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「家を出たときは・・・?」

 

八幡「あれ?」

 

八幡「よく思い出せんな・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 02:58:55.63 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「なぁ、雪ノ下」

 

八幡「俺、途中車停めたっけ?」

 

雪ノ下「いいえ、そんなことはないわ」

 

雪ノ下「よく覚えていないのだけれど」

 

八幡「そうか・・・」

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「ドアミラー代、いくらになるんだ・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:01:05.88 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「比企谷君、ボンネットが凹んでいるわ」

 

八幡「ん? あぁ・・・」

 

八幡「まぁ、走るには問題ないだろ」

 

雪ノ下「そうね・・・」

 

八幡「どこかにぶつけたか?」

 

八幡「んなわけないか」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:05:07.17 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・雪ノ下は」

 

雪ノ下「・・・?」

 

八幡「最近、調子はどうだ?」

 

雪ノ下「学生生活はすっかり安定しているわ」

 

八幡「そうか」

 

雪ノ下「貴方は変わらずに1人ぼっちなのね」

 

八幡「あぁ」

 

八幡「俺は1人だ」

 

八幡「友達も、恋人も」

 

八幡「誰もいない」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:07:17.71 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「でも、貴方には家族がいるわ」

 

八幡「? そうだったか?」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「はは・・・そんな顔するなよ」

 

雪ノ下「・・・そうね」

 

雪ノ下「じゃあ」

 

雪ノ下「せめて、2人ぼっちって言ってちょうだい」

 

雪ノ下「私は、比企谷君の傍にいるわ」

 

八幡「・・・おぅ」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:09:23.21 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・煙でよく前が見えないな」

 

雪ノ下「そうね」

 

八幡「エンジン切るか?」

 

雪ノ下「いいえ、切らないでちょうだい」

 

雪ノ下「このまま、走って」

 

八幡「わかった」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:12:31.29 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「比企谷君、さっき貴方には恋人がいないと」

 

雪ノ下「言っていたわね?」

 

雪ノ下「それは、本当かしら?」

 

八幡「何言っているんだ、雪ノ下」

 

八幡「俺にいるわけないだろ」

 

八幡「俺は一生孤独なんだよ」

 

八幡「それがぼっちってもんだ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「そう・・・」

 

 

 

 

 

48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:16:33.18 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「雪ノ下、頭から血が出ているぞ」

 

八幡「・・・ほら、これで拭け」スッ

 

雪ノ下「ありがとう・・・」フキフキ

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「止まらないわ」

 

八幡「おいおい、大丈夫か?」

 

雪ノ下「そういう貴方こそ」

 

雪ノ下「頭から血が出ているわ」

 

八幡「そうだったか」

 

八幡「・・・ま、放っておいても大丈夫だろ」

 

雪ノ下「そうね」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:19:19.99 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「目が痛いな」

 

八幡「運転に集中できん」

 

八幡「雪ノ下、すまないが拭いてくれないか?」

 

雪ノ下「えぇ」フキフキ

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「あ」

 

八幡「タイヤ取れた」

 

雪ノ下「構わないわ」

 

雪ノ下「走って」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:21:35.00 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「頭が」

 

八幡「カチ割れるように」

 

八幡「痛いな」

 

雪ノ下「ええ」

 

八幡「車、ボロボロなのに」

 

八幡「なんで走っているんだろうな」

 

雪ノ下「さぁ」

 

八幡「不思議だな」

 

雪ノ下「えぇ」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:24:48.93 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「・・・なぁ」

 

雪ノ下「何かしら?」

 

八幡「お前の名前を教えてほしい」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「さっきから頭痛が酷くてな」

 

八幡「お前が誰だったか」

 

八幡「忘れちまったんだ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「私は」

 

雪ノ下「雪ノ下雪乃よ」

 

八幡「そうか」

 

八幡「雪乃って言うのか」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:27:47.94 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・フロントガラス、グシャグシャに割れて」

 

八幡「前が見えないな」

 

雪ノ下「えぇ」

 

八幡「だが、なぜだかわからんが」

 

八幡「どこをどう行けば良いか、わかるんだ」

 

雪ノ下「そうね、私もよ」

 

八幡「そうか・・・お揃いだな」

 

雪ノ下「えぇ」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:31:54.85 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「なぁ、雪乃」

 

雪ノ下「何かしら?」

 

八幡「小町って、誰だ?」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「この前、由比ヶ浜がその小町って女の子と」

 

八幡「話していたんだ」

 

八幡「でも、2人とも暗い顔をしていたもんで」

 

八幡「誰なのか気になってな」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「小町さんは、貴方の妹さんよ」

 

八幡「そうか・・・」

 

八幡「俺には可愛い妹が」

 

八幡「いたんだな」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:33:57.68 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「・・・比企君、私思い出したわ」

 

八幡「あ?」

 

雪ノ下「ここの道を真っ直ぐ行けば」

 

雪ノ下「目的地に着くわ」

 

八幡「そうか」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:36:40.72 ID:QQrm0LeL0

 

雪ノ下「比企谷君」

 

雪ノ下「貴方は覚えているかしら?」

 

八幡「・・・?」

 

雪ノ下「以前もこんな雨の夜に」

 

雪ノ下「2人で一緒に、ドライブをしたことがあるわよね?」

 

八幡「あぁ、その日は由比ヶ浜も誘って3人で行こうとしていたんだが」

 

八幡「由比ヶ浜は、飲み会で来られなかったんだよな」

 

雪ノ下「えぇ」

 

 

 

 

 

58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:41:21.21 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

ザァーーーーーー・・・・・・

 

 

 

 

八幡「それでドライブして・・・?」

 

八幡「あれ? 帰りは・・・」

 

雪ノ下「それは私も覚えていないわ」

 

八幡「そうだな、俺もだ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「比企谷君、あそこをよく見て」

 

八幡「・・・? あぁ」

 

雪ノ下「目をそらしてはダメ」

 

雪ノ下「そう、あそこよ」

 

雪ノ下「あそこの電柱よ」

 

雪ノ下「真っ直ぐ走って」

 

八幡「おぅ」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

雪ノ下「あそこはね、比企谷君」

 

 

 

 

 

59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:43:43.72 ID:QQrm0LeL0

 

 

 

 

 

雪ノ下「私と比企谷君が、死んだ場所なの」

 

八幡「」

 

 

 

 

キキィーーーーーッ!!!    グシャァッ・・・・・・!!!    カランカラン・・・

 

 

 

 

 

 

 

60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:46:16.01 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・・・・」

 

八幡「そうか・・・そうだったな」

 

八幡「あのとき、俺は」

 

八幡「雨が降っているのに、少しスピードを出していて」

 

八幡「夜だから、あまり前も見えなくて」

 

八幡「気が付いたら、目の前に電柱があって」

 

八幡「咄嗟にハンドルを切ったが」

 

八幡「間に合わなくて」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

 

 

 

 

61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:48:34.63 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・エンジンルームから、火が出てきたな」

 

雪ノ下「そうね」

 

八幡「俺達、一体今まで何をしていたんだろうな」

 

雪ノ下「さぁ」

 

八幡「・・・お前は逃げないのか?」

 

雪ノ下「私は」

 

雪ノ下「比企谷君と一緒にいるわ」ギュ

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:50:44.73 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「熱いな」

 

雪ノ下「そうね」

 

八幡「体もよく動かないし」

 

八幡「目も見えなくなった」

 

八幡「お前はどこにいるんだ? 雪乃」

 

雪ノ下「私はここにいるわ」

 

雪ノ下「貴方を抱きしめている」

 

八幡「そうか」ギュ

 

 

 

 

 

64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 03:52:56.05 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「ゴメンな、俺の所為で」

 

雪ノ下「私は恨んでなんかいないわ」

 

雪ノ下「貴方とずっと一緒にいられたんだもの」

 

八幡「・・・これからも」

 

八幡「一緒にいられるか?」

 

雪ノ下「もちろんよ」

 

八幡「・・・・・・」

 

 

 

 

 

67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/25(日) 04:02:19.05 ID:QQrm0LeL0

 

八幡「・・・お前、顔が真っ赤だぞ」

 

雪ノ下「貴方こそ」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「・・・・・・」

 

八幡「・・・フッ」

 

雪ノ下「フフ・・・」

 

八幡「雪ノ下・・・好きだ」

 

雪ノ下「私もよ、比企君・・・」

 

八幡「ん・・・」チュ

 

雪ノ下「んん・・・」

 

八幡「もう、俺達の足も燃えているな」

 

雪ノ下「えぇ、とても熱いわ」

 

雪ノ下「でもこのまま一緒に燃えつきましょう?」

 

雪ノ下「もう、私達には帰る場所が見つかったわ」

 

八幡「・・・・・・」

 

雪ノ下「だから、一緒に逝きましょう?」

 

雪ノ下「八幡」

 

八幡「あぁ・・・・・・」

 

 

 

 

ゴォーーーーーーーッ!!!    パチパチ・・・・・・    ボガン!!  ボガン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

由比ヶ浜「・・・・・・」

 

由比ヶ浜「ヒッキー・・・ゆきのん・・・」

 

由比ヶ浜「・・・う・・・うぅ」グス

 

由比ヶ浜「もう一度・・・えぐっ・・・・・・2人に・・・」ポロポロ

 

 

 

 

由比ヶ浜「会いたい・・・・・・」

 

 

 

 

――― 終 ―――

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